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September 05, 2004

「年収300万円時代を生き抜く経済学」 森永卓郎著

年収300万円時代を生き抜く経済学 給料半減が現実化する社会で「豊かな」ライフスタイルを確立する!
森永 卓郎

賛否両論のタレント経済評論家さんの本だけど、なかなか面白かった。
これからの日本は

  • 1%の金持ちが牛耳る社会
  • 所得格差が100倍の時代
  • 賃金の低下はさらに厳しくなる
  • 食糧と医療も二極化
  • 「自分は勝ち組になれる」という幻想を捨てろ

と、言うことになると書かれてある。
読み進むにつれ、惨憺たる気持ちになってくる。

結果として、いまは中間層にいる大部分の人たちは、今後は下の層に落ちていかざるを得ない。すくなくとも九割の人たちはズルズルとすべり落ちていく。「負け組」にならざるを得ないのだ。

世の中「勝ち組になるには」本や雑誌の特集も溢れている中で、実はそれは幻想なのだから、諦めろと。
これは、小泉内閣の主導による、エリート層と下級市民層の二極化にもっていく、確信犯的なシナリオのもとに進められていて、なおかつもう後戻り出来ないだろうと書いてあるわけですよ。
それをマスコミも名だたるエコノミストも何故批判しないのか。それはマスコミの中枢にいる人間も、エコノミストも皆「勝ち組」だからである。
自分たちが、今よりも更に高い収入が得られるような、アメリカ型の社会に変わっていくのは望ましいし、当然である。
そこにはある意味薔薇色の世界が見えているのかもしれない。
著者は、どういうつもりで書いたのか分からないが、これは色んなところで批判されている(この本が)ように、陰謀説とは違うのだと思います。
いわゆる勝ち組になるような、経済のおおもとを実際に動かしたり、それに注文をつける事が出来る人々(マスコミやエコノミスト)は、アメリカ型の競争社会が本当にいいと思っているのではないか。
猛烈に勉強をして、猛烈に仕事をするエリートが、猛烈に高い収入を得られる社会。
それがフェアじゃないかと。
でも、親の収入次第で、いい教育が受けられるかどうかが決まってしまうような世の中になっていくのだから、それはやはりフェアではないよね。

 そして、後半「年収300万円時代の「豊かな」生き方」につながっていくわけです。
まあ、こちらのほうは、自分もとっくにやっているよという内容もあるし、それは当然そうだよね。という感じで、特に目新しさはなかったのですが。
いわゆる、節約本ではないです。
年収300万でも、そのなかで豊かに楽しくやっていけるんじゃないのか?という問題提起なワケで。
そういう意味では、僕は結構「年収300万適応度」は、高いかもしれない。
勝ち組・負け組論はあまりにも一元的すぎて好きじゃないんだけど、ここで論じられているのは、今の世間一般の尺度では負け組になるかもしれないが、自分の生き方次第でいくらでも「自分の中の勝ち組」になることは出来るんだよ。ということではないでしょうか。

 最後のほうに、「県別ラテン度指数」という表がある。
失業率の増加と自殺率増加は相関関係がある。
仕事が無くなると自殺する人が増えるのは、統計上もそうなっているらしい。
だが、県別で見てみるとどうもそうではないらしく、失業率に対しての自殺率が少ないにラテン度指数というタイトルでまとめてあるわけ。
楽観度と言ってもいいかもしれない。
これ、面白いですよー。
沖縄県が1位なのは分かる気がするのですが、2位は奈良県です!
僕の出身地が堂々の2位なのは嬉しいですねぇ。
確かにね、奈良出身の人って独特な気がしますよ。自分で言うのもなんだけど。
お笑い界にも多いしね。面白いヤツ多い気がします。バラエティ番組での奈良に取材に行った様子も、なんか面白いんですよねぇ。

 これから、確実に生き難くなっていきそうな世の中を、どう愉快に生きていくか。
考えてみる為に、読んでみたらいい本ではないかな。

投稿者 yoshidako : September 5, 2004 11:43 PM | このエントリーを含むはてなブックマーク

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